ブルー・マリー

 

登場作品:餓狼伝説

 

 

The king of fightersへの参戦が発表されると歓喜の声がネット上から多く上がる人気キャラクターであるブルー・マリー。彼女が初めて登場したのは餓狼伝説3でした。コマンドサンボの使い手であり、投げ技、女性キャラクターと人気が出やすい要素が詰まった設定でしたがこの作品でのブルー・マリーは正直あまりぱっとしませんでした。たしかに人気が出る要素は備えているはずなのに外見も技性能もなんだか突き抜けたものが感じられなかったのです。しかも肝心のゲームまでもがぱっとせずに不評に終わってしまう始末。

 

その後、餓狼シリーズの人気を取り戻すべき開発されたリアルバウト餓狼伝説ではゲームシステム、各キャラクターの性能に大きな変化が加えられ、マリーも大きなテコ入れがなされました。ギース・ハワードの代名詞ともいえる当て身投げ性能のスタンガンスマッシャーとM.ヘッドバスターが新必殺技で加わり、ストレイトスレイサーとバーチカルアローは追加入力で派生技に移行するように、さらにはスタンガンまで使い演出面で電撃使いの性能まで持ち合わせるように。元々人気が出やすい要素を持っていたブルー・マリーでしたがこれでもかと技の性能の面でテコ入れがなされ、僕はブルー・マリーを楽しんで使っていました。

 

しかし、どうもキャラクターの人気の面ではそれほどの効果に繋がっていないように思えました。技の性能は面白い。だが、外見が……。そう開発スタッフが判断したのかは分かりませんが、その後の新作リアルバウト餓狼伝説スペシャルではブルー・マリーのドット絵が描き替えられます。スポーツブラにゆったり目のズボンだった服装がストラップレスブラの上に緑色のジャンパーを羽織ったまま闘うようになり見た目がグンとかっこ良くなったように思えました。しかも、技の面でも超必殺技がヒットすると技が派生していくロック性能の多段突進技であるM.スプラッシュローズに変わりさらにまた魅力的な技を備えるようになります。

 

そして、ビジュアル、技の性能でのテコ入れが功を奏したか、その年はThe king of fightersで唯一となったファン投票でキャラクターを選出する企画が行われ三人のうちの一人に選ばれます。KOFへの参戦が決まったということは人気キャラクターの称号を得たようなもの。と当時のゲーマーたちが思ったかは分かりませんが、KOFに初登場となったブルー・マリーはここでもKOF流の味付けがなされ、餓狼伝説3の服装をベースにスポブラを首元まで覆うタイプのノースリーブ型へと変化がなされたことでハードボイルドな餓狼伝説の雰囲気にスタイリッシュなエッセンスが合わされたものになり、KOF97では多くのプレイヤーに使用されました。その後はKOFで多くのタイトルに出るようになり人気キャラクターの仲間入りをしたブルー・マリーですが、その分岐点となったのは97年だったように思えます。97年といえばKOFのオロチ編完結の年ですが、ブルー・マリーも餓狼伝説シリーズ、KOFシリーズで頑張った年だったという記憶が僕の中では残っています。

 

 

餓狼伝説のブルー・マリー

KOFでお馴染みのノースリーブ型のスポブラを身に付けたマリー。

 

餓狼伝説のブルー・マリー

餓狼伝説3の2Pカラーのマリー。

 

                                    ▬イラスト:saturn-freakさん(Pixiv link)          ※作者の許可を得てイラストを掲載しておりますので、イラストの無断転載は控えていただけますようお願いします。