キング

 

登場作品:龍虎の拳

 

 

Twitterを眺めているとキングのイラストをたびたび見かけます。龍虎の拳1に登場してから30年近くになりますけれど、こんなに長く多くの人に愛されるキャラクターになると当時思った人はほとんどいなかったのではないかと思います。当時のキングの背景を考えますと。

 

ともったいぶった書き方をしましたけど、その当時の背景とはキングのファンでしたら誰もが知ってるようなことでして、今ではThe king of fightersで美人のお姐さんキャラというイメージが強いですけど、初登場の作品となった龍虎の拳ではコンピューター戦では使用できず敵として闘うだけでゲームの中だけではキャラの細かい設定もよく分からず、見た目は上品なフランス人の美男子にしか見えず、当初は多くのゲーマーから男キャラクターとして認識されていたことでした(必殺技で倒すとその正体が明かされる仕組みになっていました)。 KOFの常連キャラクターとなり今ではKOFのイメージが定着しているキングですが、元の登場作品龍虎の拳では実は当初は男キャラクターという認識をさせるように出ていたことをはじめとして色々と驚く設定があります。そこで今回はキングの三つの秘密を書いていきたいと思います。

 

キングが男キャラクターとして出ていたことが一つ目なら二つ目はキングがジャック・ターナーと犬猿の仲であること。龍虎の拳でレストランラ・モールのバウンサーとして登場してくるキングですが、それよりも前は荒くれ者たちのグループのリーダーであって敵対する暴走族のBLACK CATSのボスであるジャックと一騎打ちの喧嘩をしました。その闘いで敗れたキングはMR.BIGに雇われる身となりレストランのバウンサーを務めることになります。こうしてみるとキングは不良だったということになるのでしょうか。KOFでバー・イリュージョンのオーナーである今のキングからしてみれば触れられたくない過去かもしれません。この設定も龍虎の拳を当時プレイしていた人たちには結構知られていた設定だと思います(KOFのプロフィールで嫌いなものが不潔なヤツ(ジャック)となっているのでKOFプレイヤーの間でも有名な話かもしれません)。

 

では最後のキングの秘密にいきます。龍虎の拳は誘拐された妹のユリを兄のリョウと親友のロバートが救出しようとする物語ですが、クライマックスでユリが謎の空手家MR.KARATEと死闘を繰り広げるリョウの前に駆け付け二人の闘いを止めようと呼びかけます(MR.KARATEの正体は父のタクマです)。龍虎の拳の有名なシーンの一つですが、ユリは誘拐されていたはず。どうやって駆け付けることが出来たのでしょうか? 拉致されていたユリを解放し逃げ出す手助けをしたのはキングでした。MR.BIGに雇われていたキングがユリの救出の手助けをした理由はゲームでは明かされません。リョウと闘ったことで悪の道に染まる生き方を止めたくなったのか、妹を救出するために闘うリョウの姿が自身と重なったのか。キングには唯一の肉親、弟のジャンがいました。重い病気を患っている最愛の弟です。男装をしてチームに入り無法者たちを率いていたのもMR.BIGに雇われレストランのバウンサーを務めていたこともすべてはジャンを養うため。荒廃した街、サウスタウンで姉と弟が二人で生きていくためには彼女にはそれしか道がありませんでした。最後の秘密は誘拐されたユリを救出したのはキングだったでした。

 

そして、龍虎の拳2ではジャンの病気の治療費を得るために格闘技大会のTHE KING OF FIGHTERSに出場をします。うん、キング姐さんは優しい。

 

 

龍虎の拳のキング

 

▬イラスト:ぎいさん(Pixiv link

         ※作者の許可を得てイラストを掲載しておりますので、イラストの無断転載は控えていただけますようお願いします。